総合ディスクロージャー&IR研究所

宝印刷株式会社

調査研究報告Research

研究員コラム

片桐研究室長

研究員コラム「人的資本開示、TCFD、統合報告書・・・開示担当者は何からどうすればいいのか?」を発行しました。

焦っているのは自分だけではない

 「人的資本は何を開示すればよいの?」「マテリアリティを決めたい、でも一体何から手をつければ?」「会社案内をやめて統合報告書を今すぐにでも発行したい!」・・・などなど、昨今、様々なお困りごとを耳にすることが多くなった。それもそのはずで、改訂コーポレートガバナンス・コードにはサステナビリティの文字が溢れ、プライム市場上場企業にはTCFD又はそれと同等の枠組みに沿った開示まで求められるほか、今度は法定開示書類である有価証券報告書で人的資本に関する開示をしなければならないのだ。企業の情報開示担当者が右往左往する気持ちは痛いほど分かる。おそらくマネジメント層からの指示も激しく空中を飛び交っているのであろう。今までCSR活動を地道に行い、自社の価値創造基盤に真摯に向き合ってきた企業であれば、現在の要請に対して何も迷うことはなく成長戦略にどう統合していくのかを考えれば済む話だろう。しかし、プライム市場の企業を対象としても、それほどうまく準備が出来ている企業はそう多くはない印象だ。まずは、焦っているのは自分だけではないんだ、と一度落ち着いて息を整えていただきたい。そして、手順さえきちんと踏めば自社内で対応できることでもあるため、以下その手順について少し触れてみようと思う。

自社のESG情報開示の現状を直視する

 まず、そもそも自社の情報開示がどこまで整っているのか足元を把握することが最初に行うことだ。往々にして多いケースは、経営者というものは(失礼を承知で言うが)同業他社の動向や・・・

    

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